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2012.11.27

森達也著「東京番外地」

Tokyobangaichi
森達也の感性には共感が持てる。
彼が編集者と共に、東京の「普通の人が何となく忌避してしまうところ」を訪れる雑誌の連載企画を書籍化したもの。拘置所やイスラム寺院、墓地、屠殺場、歌舞伎町や山谷などから、皇居や東京タワーまで、選択地が何となく共感出来る。
そこに何か新しい発見がある訳ではないのだが、その場所に行くと何かを感じ、何かを考える。結論はないのだが、その感じたことや考えたことを文章として読むと、強く共感するのだ。
世の中とか人生とかは、釈然とせず、白黒で割り切れるものでもないということを確認できる(自分にとっては)良著。

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2012.11.26

iPad miniで読書

このブログでは、何度か電子書籍のことを書いてきました。それらを書いた5,6年前にはスマートフォンも、タブレット端末も普及しておらず、もっぱらパソコンのモニタで青空文庫を読んでいました。まさに電子書籍黎明期と言えたかもしれません。
近年スマートフォンやタブレット端末、また電子書籍専用リーダーなど、本を手に持って読むという動作に近いハードウェア環境が整い、出版業界もコンテンツの提供を始め、遂に重い腰を上げたようです。

先日iPad miniを購入しました。いろいろと電子書籍環境を試しましたが、今のところ次の二つの方法が最も魅力的な読書環境でしたので紹介します。

一つ目は、amazonのKindleアプリをインストールして、amazonから書籍を購入して読む方法。
Kindleは専用リーダーとしても廉価で販売していますが、AndroidやiOS用のアプリも用意されており、汎用のタブレットを持っていれば、すぐに読書環境が準備出来ます。
amazonでは新刊のKindle版を発売しており、紙の本よりも10%程度割引しています。もちろんこれはまだまだ高いと思いますが、例えば吉川英治の三国志全巻が電子書籍で持ち歩けるのは魅力です。また購入した書籍はamazonのクラウドに保管出来るので、自分で蔵書管理する必要がなく、読み終えたら気兼ねなく削除できます。

二つ目は、MAGASTOREで雑誌を購入して読む方法。
iOSには純正アプリでNewsstandという雑誌購読の環境も用意されているのですが、品揃えが少ないのと、定期購読が基本で、単号での購入が出来ないという欠点があります。雑誌は面白そうな特集記事の号だけ欲しいので、品揃えも豊富なMAGASTOREを利用しています。
価格は紙の雑誌より僅かに安い程度ですが、雑誌もついつい溜まってしまうので電子化は助かります。
MAGASTOREも購入した雑誌の記録がサーバーに残るので、いつでもまた読めます。
Magastore

以上のように、やっと電子書籍も黎明期から揺籃期に移行して来たように思います。
これからはもっと価格を低廉にして、大著を巻割りせずに一冊(?)で販売して欲しいですね。三国志を8巻に分売する必要ないと思います。

また追記として、iPadもminiになってやっと持ち歩くサイズになりました。AndroidタブレットもNexus 7などの7インチが、電子書籍の読書には適しているようです。

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2012.11.24

John Butler "Ocean"

ギター演奏の理想形の一つだ。
ただただ見とれてしまう。
言葉はいらない。


SoundCloudから音源を無料ダウンロードもできます。
http://soundcloud.com/john-butler-trio/ocean-2012

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2012.11.23

猪瀬直樹著「昭和16年夏の敗戦」

書きたいことが二つある。

まず一つは、以前にも書いたのだが、猪瀬直樹には文筆業に専念して欲しいということだ。
この「昭和16年夏の敗戦」は「ミカドの肖像」に並ぶ名作だ。題材と切り口が素晴らしい。これほどのノンフィクション・ドキュメンタリーを書ける現役作家はそうそういない。こういう作品を通じて多くの人々に影響を与えることができるのだから、都政など他の者に任すべきだ。都民の一人としてあえて言っておきたい。

書きたいことの二つ目は、この本の内容についての本論。
この本の中心となる総力戦研究所はそれほど秘密に満ちた組織ではなかった。発足時の昭和15年10月にはそのことが新聞報道されたし、戦後の極東軍事裁判法廷でも証人喚問が行われた。
この総力戦研究所は非常に画期的な組織で、ベスト・アンド・ブライトネスと呼ぶに相応しい若手エリートたちを政府と軍と民間から招集し、天皇勅命による内閣直属の機関として設立された。総力戦研究所のクライマックスは、研究所員による模擬内閣が日米戦をシミュレーションし、日本敗戦の結論にたどり着くくだりだ。
日米戦のポイントは石油の確保だった。アリメカに石油を禁輸され、石油確保のためにインドネシアの油田を占領するが、アメリアの潜水艦にシーレーンを断たれ敗戦。このシミュレーションの結果の通りに歴史が動く。
もし中国からの撤兵をシミュレーションしていたら、どのような結果になったのだろう。満州や台湾の権益を維持して日米開戦を避けられたのだろうか。
また昭和16年10月18日の東條内閣成立の内幕と、同年12月8日の開戦までの東條の苦悩の立場について、この本は非常に分かり易く書いている。天皇は開戦を避けるために東條をあえて首相に据え、陸軍統帥部を押さえ込むことを期待した。しかし天皇に完全服従の東條さえも、開戦に動き出した歴史の歯車を止めることできなかった。
戦前の日本の構造は全くもってシニカルだ。天皇の直轄である統帥部が暴走し中国に戦線を拡大し泥沼化。それを負け博打で終わらせたくないがために日米開戦という博打を打つ。天皇は憲法を尊重したがゆえに、その無謀を止めることができなかった。憲法が統帥権という怪物を産み出し、その飼い主であるはずの天皇は何も出来ないという構図だ。
猪瀬はこの構造について、明治時代には元勲たちのコントロールによって正常に機能していたというようなことを書いている。なるほど。
仕組みとそれに携わる人の要素は不可分だということだ。身近なところでも、このことは教訓になる。

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2012.11.22

Glazz "The Jamming Sessions Take 1"

Jamming_sessions_take_1
スペインのジャズ・ロック・トリオのGlazzが新譜をリリースした。
今回はそのタイトル通り、スタジオでのジャム・セッションを録音したもので、即興性に重きを置いた作品が並び、彼らの演奏力と独創性が堪能出来る。
"Huno" 13分43秒、"Maya" 7分48秒、"Momo" 24分51秒からなる三つの録音と、それらをメドレーに12分23秒に繋ぎ合わせた"MEDLEY/DEMO"の合計4曲が収録されている。
この"Take 1"は大量に録音されたジャム・セッションの第一弾で、"Take 2"、"Take 3"のリリースも予定されているそうで楽しみだ。
またこの録音風景を垣間見れるビデオも公開している。

このアルバムは、以下のサイトから購入出来る。MP3のダウンロードとCDのパッケージに加え、カセット・テープまで用意しているところに彼らの遊び心が伺える。
http://glazz.bandcamp.com/album/the-jamming-sessions-take-1

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