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2010.08.29

森見登美彦著「太陽の塔」

Taiyounotouはじめはストーカー小説のようで、気分が悪かったが、後半以降空想と現実が混在して進行し、ファンタジーらしく終わった。良いか悪いかとは別に、理屈っぽくて独善的な気もするが、若い頃は自分も似たようなものだったのかと思い起こした。

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2010.08.19

朝倉かすみ著「玩具の言い分」

男は永遠に女の気持ちを理解できないようだ。
6編の短篇小説の主人公は大人の女。思い出を語れるほど生きてきた女たち。
昔の男を今も想い、今の男に心を寄せる。女々しい訳でもなく、強い訳でもない。不安を抱え、安らぎを探している。現実の暮らしは格好悪く、綺麗事だけでは生きていけない。
女という生き物も、男に負けず劣らず、哀しい生き物だ。
たまには、こういう恋愛小説(?)を読むのも面白い。

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2010.08.15

セシル・リカドのショパン

Cecileセシル・リカドと言えばその昔、世界のトップクラスの指揮者やオーケストラと共演し、メジャー・レーベルでもCDを出していたピアニスト。歳月は流れ彼女も今年で49歳。
その彼女が弾くショパンが無料で公開されている
流石に長年弾き込んだ良い味を出しており、ダイナミックなパートでは、往年を彷彿させる迫力がある。これはダウンロードして保存する価値あり。

12の練習曲 作品10

http://traffic.libsyn.com/gardnermuseum/chopin_o10.mp3


24の前奏曲 作品28

http://traffic.libsyn.com/gardnermuseum/chopin_op28.mp3


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2010.08.14

最相葉月著「星新一 1001話をつくった人」

Hoshi子供の頃、活字を読むのが苦痛だった。小学生の夏休みには大抵、読書感想文の宿題があって、本当に辛かった。1ページも読めずに、「面白かった」とか、「すごいと思った」とか意味不明な感想を書いたものだ。
そして中学生になって、確か2年生だったと思うが、教科書に星新一が載っていった。国語の教師は、星新一の他の作品をコピーして、これも面白いと生徒に配布してくれた。それが星新一との出逢いであり、読書人生の始まりだった。
その頃、商店街の古本屋に行けば、星新一の文庫本が1冊100円で手に入った。最初は薄い本から買って読んでみた。わずか1日で読み終えた。翌日、もう少し厚い本を買って読んだ。これもすぐに読み終えた。その調子で星新一の文庫本が増えていった。まるで中毒だ。もうそうなると止まらない。筒井康隆小松左京を知り、高校生になると漱石などの文豪たちも読めるようになり、司馬遼太郎やフレデリック・フォーサイスなども片っ端から読み始めた。

最相葉月
によるこの評伝は、大変な労作で、心から敬意を表したい。
製薬会社の御曹司が、日本のSFの幕を開け、ショートショートというジャンルを確立した。その人の生涯を良く調べ、丁寧に大作にまとめた。
自分が夢中になった作家を、取り上げてくれて嬉しいという気持ちで一杯だ。

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