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2009.02.26

フレデリック・フォーサイス著「ハイディング・プレイス」

Hidingplaceフォーサイスの作品は高校生の頃から大好きで、そのほとんど全てを読んでいた。ところが1冊だけ入手できなかった作品があった。それがこの「ハイディング・プレイス」。先日偶然ブックオフで美本を発見し、驚喜して購入した。
この作品誕生の経緯が少し変わっていて、日本のフジテレビが映像化を目的に、フォーサイスに発注したものだった。作品の舞台は東西冷戦期の日本。ソ連の国家機密を握る科学者が軽飛行機で極東シベリアから単身北海道に逃亡。アメリカへの亡命を希望して日本政府の保護下に入る。早期の科学者の引き渡しを望むアメリカ政府とCIA。アメリカとの駆け引きに使おうと企てる日本の総理大臣。科学者を抹殺しようとするKGB。総理大臣の特命を受けたSP隊長が、この科学者を隠してしまう。朝鮮系のKGB工作員が、SP隊長の家族を襲う。
結局この作品は映像化されず、フジテレビ出版から日本語版が出されたのみだ。本国英国でも英語版は出版されていない。
ジャッカルの日」や「オデッサ・ファイル」、「悪魔の選択」などの傑作のような、奇想天外なオチがないため、駄作だとの評もあるが、日本を舞台に書いてくれただけでも、フォーサイス好きには嬉しい作品だ。

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2009.02.15

Rafiralfiro "Istanbul Engloutie"

Istanbulまたまたネットレーベルから無料でリリースされていたものです。"Istanbul Engloutie"と題されたオリジナル曲と、15種類のリミックス曲を併せた合計16曲(1時間24分)が収録されたEPです。
この仏題"Istanbul Engloutie"を訳すとすれば、「イスタンブールに心奪われて」といったところでしょうか。曲調もオリエンタルな香りがします。またどのリミックスも、中東のようなインドのような不思議な東洋風味で、全曲通してBGMとして楽しめます。
以前ドイツ人の同僚が日本に出張することを、"go down to far east"と何気なく言いました。彼ら欧州人にしてみれば、日本は遥か東の地の果て「極東」で、そこへ行くのは「下る」ことなんだなと感じたことを憶えています。日本でもその昔、京大坂の上方から箱根を越えて江戸に行くことを、「東下り(あずまくだり)」と言ったのですから、その感覚に近いのでしょうね。
その欧州人の感覚からすれば、イスタンブールは西洋と東洋の境目で、そこから先は魑魅魍魎の世界のように思っているのかもしれません。
フランス人Rafiralfiroのそんな気分が伝わってきました。

試聴とダウンロードはここから

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2009.02.14

山下達郎 "IT'S A POPPIN' TIME"

Poppintimeここしばらく、こればかり毎晩聴いている。
山下達郎といえば、その職人気質から、スタジオで作り込んだアルバムの印象が強いが、あれだけの才能だから、当然の如くライブ・パフォーマンスも素晴らしい。何と言ってもこのライブ・アルバムは今から31年前の1978年、達郎が25歳のときのものなのだ。声も今のような甘い暖かみはなく、稲葉浩志並みの鋭利な切れ味。グイグイ踏み込んでくるアグレッシブなスタイルだ。
どの楽曲も捨てトラックはないが、特に4曲目の「時よ」は、達郎の作品中最高のバラードだと思う。
また達郎の歌唱に負けず劣らず、バックバンドの演奏が印象的だ。岡澤章のベース、土岐英史のサックスも素晴らしいが、何よりポンタのドラムが凄すぎる。ただただ惚れ惚れしてしまう。日本人でこんなに巧い太鼓叩きは他に全く思いつかない。
会場もホールではなく、ライブハウスであるのが良い。

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2009.02.08

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第1番

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、兎角後期の作品ばかり評価が高い。確かに後期の作品は素晴らしい。但し後期の作品ばかりが持ち上げられ、初期の作品が軽んじられるのは全く不当だ。初期や中期の積み重ねの上に後期があるのだ。初期には初期の良さがある。
例えばモーツァルトの場合、初期の作品は幼少期の習作に過ぎないが、ベートーヴェンの初期はもう充分に成熟している。弦楽四重奏曲を書き始めた頃、ベートーヴェンは20代前半の青年で、力強さの中にも瑞々しさが垣間見られ、聴いていても重苦しさを感じない。

以下に例示するのは弦楽四重奏曲の第1番である。特に第2楽章は、後期にも劣らない深みがあり、聴くに値する。

Auryn演奏するアウリン・カルテットはドイツのケルンを拠点に活動しているベテラン。
ケルンからライン川上流に向かってクルマで30分も行けば、ベートーヴェンの故郷ボンがある。静かで小さな街である。この曲を聴くと、新緑に覆われた初夏のボンの街並みを思い出す。

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2009.02.04

Jonathan Biss

Biss
ジョナサンは、既にメジャーレーベルでCDをリリースしている若手ピアニスト。
なかなか端正なモーツァルトとショパンなので、貼っておきます。

モーツァルトのピアノソナタ15番 へ短調 K.533/494

ショパンの3つのマズルカ 作品59

他にもベートーヴェンの熱情も聴いたけど、これは頂けないな。重戦車のような無骨さが不足してるよ。

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2009.02.01

QualooD "Alphabetic Sound Code"

ネットレーベルの世界は、少し目を離すと、あっという間に新しい音楽が増殖して、チェックして廻るだけでヘトヘトになってしまう。それでも無料で良質な音楽が(勿論合法的に)ダウンロードして聴けるとのは嬉しい。大抵は320kbpsという高音質のmp3で提供されており、自分はそれをiTunesに取り込んで、iPodに入れて聴いたりしている。
さて今日いくつかダウンロードした中で、なかなか良かったのが、、、

QualoodQualooDというアーチストのAlphabetic Sound Codeという6曲入りのアルバム。
QualooDはKinechino.Kの二人組によるプロジェクト。イタリアの人らしい。
phonotacticsというネットレーベルからリリースされてます。

ダウンロードはこちらから

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