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2008.05.16

織田作之助著「昨日・今日・明日」

織田作之助の短編小説「昨日・今日・明日」を青空文庫で読んだ。オダサクといえば「夫婦善哉」だが、そればかりではない。短編も非常に良いのだ。
「昨日・今日・明日」は二人組みの復員兵の話である。軍隊で虐められ、上官に反抗しようと思った矢先に敗戦を迎え、焼け野原の大阪に立ち返る。
大学出の白崎は復員列車で出逢った女への再会を夢見、落語家だった赤井は行方不明の妻子を探す。
赤井が途方に暮れ、地下鉄構内で毛布に包まると、戦災孤児の少女が声をかける。
「おっちゃん、うちも中イ入れて」
「よっしゃ、はいりイ。寒いのンか。さア、はいりイ」
「おおけに、ああ、温いわ。――おっちゃん、うちおなかペコペコや」
「おっさんもペコペコや。パン食べよか」
「おっちゃん、パン持ったはるのン?」
「うん。持ってるぜ」
「ああ、ほんまに。うちに一口だけ噛らせて」
「一口だけ言わんと、ぎょうさん食べ!」
―― このテンポのよい会話がオダサクの真骨頂だ。
赤井は絶望することなく、少女を連れ駅前で靴磨きを始める。
そんなある日、赤井と白崎はラジオから流れる歌声を耳にする。復員列車で出逢った女の声である。二人は放送局に駆けつける。
それからのクライマックスの数ページは、感動の涙である。

誰かこの傑作を映画化してください。短編映画でいいです。1時間ドラマでも構いません。
赤井役は小林薫ナニワ金融道の雰囲気で)、白崎役はオダギリジョーパッチギ!の雰囲気で)、復員列車の女役には常盤貴子(関西弁で)を希望します。
どうです? 井筒さん。撮ってみませんか?

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