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2008.01.25

フランス人によるガーシュイン

ガーシュインが好きだ。ジャズとクラシックの融合に成功したただひとつの例だと思っている。
そのガーシュインの代表曲といえば「ラプソディー・イン・ブルー」。昨晩この名曲を演奏会で聴いた。
Braleyピアノは1968年生まれのフランス人Frank Braley(写真)。指揮も1960年生まれのフランス人Pascal Rophé。オーケストラはリエージュ・フィルリエージュはベルギー東部のフランス語圏の町。このフランス三つ揃えでのガーシュインが素晴らしかった。
特にFrank Braleyのピアノは本当に素晴らしかった。クラシックではなくジャズとして華麗なソロを展開した。それは力強くもあり、遊び心満点で、スリルにも満ち溢れていた。前から2列目の至近距離で聴いたため、すっかり時空の感覚を喪失し、彼の音楽に埋没してしまった。
ガーシュインはクラシックなのか、ジャズなのかと問われれば、ジャズであるべきだと思う。クラシックとして演奏してしまうと、全くつまらない音楽になってしまうからだ。
例えばラプソディー・イン・ブルーの冒頭でのクラリネットの独奏を、優等生らしく真面目に吹いても全く面白くない。禁酒法時代の黒人のようにファンキーに吹いて始めて、この曲が幕を開けるのだ。
昨晩の演奏会では、このクラリネット・ソロも素晴らしかった。これを聴いた瞬間、「おっ、今夜の演奏は期待できるぞ」と強い手応えを感じた。演奏後ピアノのFrank Braleyもクラリネット奏者にしきりに拍手を送っていた。良い演奏が、良い演奏を引き出したのだ。これはまさにジャズにおけるジャム・セッションの醍醐味に通じる。これをクラシックの管弦楽とピアノというフォーマットで、成し得てしまうところが、ガーシュイン最大の魅力だ。

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