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2006.06.15

梅田望夫著「ウェブ進化論」

日本で話題の本なので取り寄せて読んだ。とても良い本だった。
今現在と近い将来のインターネット事情を把握し、社会への影響を考えさせられた。
非常に読みやすく、内容も面白くて興味深かったが、唯一タイトルが内容に適していない。

本著で提示されている考え方で、非常に興味深かったのは、
不特定多数無限大の情報や労力を、ほぼゼロに近いコストで集積したとき、価値が生まれるのか? 衆愚で終わるのか? という命題に対して、
「『全体』など全く意識せずに行う『個』のネット上での営みを上手く集積すれば、自動的に『秩序形成』という価値を創出できるのではないか」としてる点だ。
これについては手放しの楽観主義によるものではなく、誤りや失敗などのプロセスも認め、清濁併せ呑むことを前提としており、不特定多数無限大には自ら濁りを浄化する機能があるようにも書かれている。
この趣旨は魅力的だ。これを推し進めれば、インターネット投票による直接民主主義も実現できることになる。

これ以外にも、ロングテールやWeb 2.0など、ここドイツでは目にも耳にもしない言葉が紹介されており、勉強になった。ヨーロッパに比べ、アメリカと日本は進んでいると痛感した。
読むならば早めに読むことを勧める。書かれた事例は日に日に変化するので、数年後に読むと理解の妨げになるだろう。

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「WEB2.0へ」 今後webの世界はWEB1.0から2.0へ変化していく。 これが本書のWEB進化論です。 WEB2.0とは不特定多数無限大信頼有かつネットのあちら側の カテゴリなのですが・・・ と言っても誰も分からないのでこのWEB2.0へどのように向かっていくのか 序章〜終章 計8章に渡って、丁寧に分かり易く説明しています。 まず、その流れを加速する三大潮流として 1.インターネット  ・メディ�... [Read More]

Tracked on 2006.06.16 at 12:32 AM

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