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2006.01.13

"Metropolen der Antike" by Jean-Claude Golvin

Metropolenまたまた鳥瞰図である。
以前紹介した吉田初三郎はデフォルメされたパノラマ地図だが、今回の本書は、まさに鳥になって上空から見下ろした古代都市の精密画である。地中海沿岸を中心とした数十の都市が、水彩で描かれている。
解説文がドイツ語なので、何が書いてあるのかよく判らないが、画集として眺めているだけでも充分に楽しい。空飛ぶタイムマシーンで観光飛行の気分だ。
世界の七不思議であるバビロンの空中庭園や、ロードス島の巨像、アレクサンドリアの大灯台などもリアルに描かれている。本当にこんなものが紀元前に実在したのか?とも思ったが、七不思議の一つであるギザの大ピラミッドだって、もし現存していなかったら、誰もそれを信じず、空想だよと笑うのかもしれない。
フランス人である著者は、建築家であり考古学者でもあるので、単なる空想画ではない。
フランス語の原書のタイトルは、"L'Antiquité retrouvée"。

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2006.01.06

SUSE Linux

大学を出て一流企業に就職したいと思うのは、ドイツも同じ。
先日雑誌の記事で、ドイツの大学生の就職希望先企業ランキングなるものがあって、少し気になることがあった。ランキング上位は世界的に有名な欧州企業ばかりなのだが、その中にノベル社がランクインされていた。たしか情報技術系学生部門で7位ぐらいだったと思う。
なぜにノベルなの? いまどきNetWareでもあるまいに、と。
調べてみたら、なるほどと思った。ノベルは数年前にSUSEを買収していたのだ。知らなかった。
SUSEと言えば、Linuxディストリビューションの世界シェア第2位で、特にここ欧州では滅法強い。SUSE自身もともとはドイツ生まれであるから、ドイツの情報技術系学生が憧れるのも無理はない。
ドイツの書店にも、多数のコンピュータ雑誌が並んでいるが、日本に比べLinux雑誌が多いように思う。リーナス君もフィンランド出身だし、欧州各国の政府機関も脱Windowsを進めているようだし、Linuxへの関心が比較的高いのかもしれない。大いに結構なことだ。

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2006.01.04

Etta Scollo "Canta Ro' "

etta最近買ったCDの中で、一番のお気に入り。
セールス・コピーを付けるならば、「シチリアの八代亜紀、地中海の荒波に、哀愁の絶唱!」
このアルバムは伝説の歌手Rosa Balistreri(誰?)に捧げたもので、オーケストラをバックにライブ録音されている。
このEtta Scollo自体、どういうミュージシャンなのか全く分からず、このCDを買った。店頭で手にして、何か臭ったのだ。この臭いは、Gipsy Kingsや元ちとせを見つけたときの感覚に似ていた。
聞いてみると、哀愁たっぷりのシチリア演歌だ。イタリア語と微妙に違うシチリア語で歌われている。イタリア民謡と言えば、陽気な真夏の太陽のようだが、こちらは切なく哀しい冬の潮風のようだ。
こういう音楽を聴いていてつくづく思うのだが、この狭い欧州大陸にこれほど趣の違う多様な文化が、21世紀の今も脈々と受け継がれている。それも古いものを守ろうという意識からではなく、全く自然に地域の気候風土や生活様式に密着し、その上で現代ビジネスのコンテンツとしても成立している。これは欧州人たちにそれぞれを尊重する無意識があるからかもしれない。画一性より多様性の方が魅力的なのだ。

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2006.01.03

Call to Power II

ctp2ここ1ヶ月ぐらい、すっかりこのパソコン・ゲームにはまっている。
所謂、文明シミュレーションのゲームで、このジャンルではCivilizationが最も有名なソフトだ。随分以前にもCivilizationにすっかり魅了された時期があった。
このCall to Power IIも、Civilizationにそっくりで、これってパクリじゃないの?と思いながら遊んでいた。気になってWikipediaで調べてみたら、1作目は「Civilization: Call to Power」というタイトルでリリースされていたようだが、その後、本家Civilizationシリーズとの商標の問題があったようで、Civilizationの冠をはずしたようだ。
どんなゲームか簡単にいうと、紀元前の未開の時代からスタートし、まずは都市を造り、農地を耕作し産業を振興する。同時に開拓民や戦士などのユニットを動かし、都市を増やし、国を広げていく。そのうちに他国とのコンタクトが生じ、戦争をしたり、交易をしたりする。時代が下るにつれ、獲得できる文明も高度化し、政治体制の変更や、新兵器の獲得、社会基盤の充実などを推し進め、国家を成長させていく。ゴールは西暦2300年。そのときの興亡を他国と競うゲームだ。
ゲームの進め方に定石はない。軍事国家で領土拡大も可能だし、平和国家で貿易と国内産業の振興に力を注いでも良い。ただ膨大な軍事費を投じて戦争を続けると、文明は足踏みするし、場合によっては戦争に負け、全ての都市を占領され、ゲームオーバーになる危険性も高い。一方平和国家一辺倒でいくと、これまた小さな国土での国家経営は難しく、大国に軍事力や経済力、科学力で劣ってしまう。外交も重要で、タイミング良く停戦をもちかけるのが、戦争を勝ち逃げするポイントだ。軍隊の構成も、少数の近代兵器を効果的に配置する必要がある。時代が下れば核兵器や巡航ミサイルまで生産できるが、利用すると大気汚染や徹底抗戦などのしっぺ返しがある。
1度目にプレイしたときは、戦争に熱中した末に大敗して、一時は広大だった領土もほとんど全て他国に占領され、首都一都市だけを残して低い文明のまま2300年を迎えた。
今プレイしている我が国は、軍事力を必要最小限に抑え、防衛を目的とした短期間の局地紛争だけをし、文明の高度化を最優先にすることで、北半球を制覇する超大国を維持している。時代は21世紀後半を迎え、国内各都市はリニアモーターカーで結ばれ、海底トンネルや海上都市も建設した。ただ当面の課題は、南半球に領土を有する世界第2の大国の動きだ。我が国の数十倍の陸軍力を持つ軍事国家だ。今のところ我が国は海軍力で勝っており、大洋の制海権を有しているので、侵略の危機にはさらされていない。
いずれにせよ良くできたゲームで、自分の文明史観を試すには、なかなか歯ごたえがある。

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