« 宮崎喬著「ヨーロッパ市民の誕生」岩波新書 | Main | ボブ・ウッドワード著「司令官たち」 »

2005.09.19

Eric Clapton ˝BACK HOME˝

backhomeクラプトンには、いつも申し訳ないと思っている。新作が出るたびに、ギタリストとしての毒牙を期待してしまうからだ。しかしその期待はいつも裏切られる。それでも諦められないほどの演奏家なのだ。
今回もギター演奏は限りなく控え目だ。しかしポピュラー音楽としては、充分に品質は高いと思う。但しそれはギタリストとしてではなく歌手としてだ。
例えば4曲目の˝Love Don’t Love Nobody˝では、7分13秒に渡りバラードを恥じらいもなく歌い上げている。
歌えるギタリストは、ある面不幸だ。ジョージ・ベンソンは、歌が上手すぎるために、ジャズ・ギタリストとして軽んじられている。また極端な仮説として、もし山下達郎の歌唱力が人並みだったら、ギタリストとして大成していただろう。
ではクラプトンは不幸かと言えば、そうとも言えない。8曲目の˝Piece Of My Heart˝などは、クラプトンならではの歌とギターの絡みで、独特の風合いを出しているし、9曲目の˝One Day˝では味のある歌唱と、(尺は短いが)きっちりとした模範的なギターソロを披露している。
しかしだ。やはりこのままでは満足できない。彼が活動を終えるまでに、1枚でいいから、エレクトリック・ギター演奏家として面目躍如とも呼べるようなアルバムを残して欲しい。
誰かクラプトンのギタリスト魂に火を付けるプロデューサーかボーカリストはいないだろうか。歌など歌っている場合ではないと、ギター演奏だけに集中した作品が聴きたい。それも生ぬるさを一切排した、悪魔のようなギター演奏を。

|

« 宮崎喬著「ヨーロッパ市民の誕生」岩波新書 | Main | ボブ・ウッドワード著「司令官たち」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/7525/6016120

Listed below are links to weblogs that reference Eric Clapton ˝BACK HOME˝:

« 宮崎喬著「ヨーロッパ市民の誕生」岩波新書 | Main | ボブ・ウッドワード著「司令官たち」 »