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2004.12.30

MAROON5 "SONGS ABOUT JANE"

maroon5オヤジの愚痴として、最近のアメリカの若いモンは、ラップやら、オルタナティブやら、メロディーがない音楽ばかりだねぇ。と嘆いていた矢先、このMAROON5を聴いて、アメリカの奥の深さを思い知らされた。
LAXを中心に活動する5人編成のバンドのデビューアルバム。白人の若造達だが、実に気持ちよくグルーヴしている。まずボーカルの良さが目立つが、ギターやドラムなど、バンドとしても脇が締まったソリッドな音を出している。
リリースされたのは2002年6月だが、2年後の今年ジワジワ売れ出し、6月にビルボードのトップ10に入ったという演歌のようなスローヒット。
こういう上質の若いバンドが次々と出てくるのはウレシイ。

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2004.12.26

m-flo "ASTROMANTIC"

m-flo2004年今年のMy Favorite CDは、m-floの"ASTROMANTIC"だ。軽薄と笑われよう全然構わない。自信を持って断言できる。一番面白かったし、一番よく聴いた。
m-floはデビュー当時から好きで逃さず聴いてきたが、リードボーカルのLisaが脱退したと聞いたとき終わったと思った。ところがこの3rdにして才能が大爆発だ。勝因は固定したボーカルを置かず、曲毎にボーカルを招いて作り上げたことにある。結果的にバリエーション豊富なパーティーアルバムに仕上がった。
最高なのは野宮真貴とCrazy Ken Bandをフューチャーした"Cosmic Night Run"。この曲は2004年のMy Favorite Songだ。サンバのリズムに、フレンチな野宮とヤクザな横山剣のデュエットによる、ゴージャスな逃避行ソング。この???!な幸福感に、2004年はすっかりハマってしまった。
他にもBloodest Saxophoneとの"VANESSA"や、DoubleとTOKUとの"Life is Beautiful"は、スィング好きも充分楽しめるクオリティーだし、坂本教授との"I WANNA BE DOWN"においては、素材のコラージュの見事さに唸った。また、CHEMISTRYやBoAといったアイドルをも見事に料理し、サウンド・クリエイターとして、プロデューサーとしてのm-floに脱帽した。
つまりPOPな毛皮を被ってはいるが、音楽的にかなりWolfな作品だ。

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"Di Meola plays Piazzolla"

meolaAl Di MeolaのギターによるAstor Piazzollaの作品集。Di Meolaの連作"World Sinfonia"シリーズで収録されていたPiazzolla作品を中心に構成した編集盤。
1曲1曲、非常に味わいがあって素晴らしい。Yo-Yo Maを凌ぎ、Piazzollaの自演作にも劣らない出来だ。
Al Di Meolaとアルゼンチン・タンゴという、近くて遠かった二つの関係が、Piazzollaで強力に結ばれてしまった。哀愁と情熱に溢れた演奏が、この1枚で堪能できるのが便利だ。

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ギターソロの名演10選

getsmart0086さんの「ロックギターソロの名演3曲」に触発され、そのまんまパクったテーマで、好きなギターソロを思い付いたままに列記します。


Boz Scaggs "You Can Have Me Anytime" でのCarlos Santana
Gary Moore "Still Got The Blues"
TOTO "I Think I Could Stand You Forever" でのSteve Lukather
Deep Purple "Knocking At Your Back Door" でのRitchie Blackmore
David Lee Roth "Ladies' Nite In Buffalo ?" でのSteve Vai
Whitesnake "Here I Go Again" でのAdrian Vandenberg
布袋寅泰 "Fly Into Your Dream"
B'z "きみをつれて" での松本孝弘
The Robert Cray Band "Phone Booth" でのRobert Cray
Cream "Crossroads" でのEric Clapton

好きなギターソロの共通点を考えてみると、楽曲のメインはあくまでも歌なのだけど、中盤から後半に設けられたギターソロの部分で、楽曲全体の雰囲気に調和しつつも、違った展開のメロディーでギターを歌わせていること。
古今東西、硬軟取り混ぜの滅茶苦茶なチョイスになってしまったけど、いずれも名ギタリスト達が並んだ。Led Zeppelinも考えたが、楽曲全体の印象が強すぎて、ギターソロを独立して意識したことがなかったので、リストアップから外れた。同様にJimi Hendrixも選外。名ギタリストが必ず名ギターソロを残すとも限らない訳だ。

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2004.12.19

Rachmaninov "The Piano Concertos" by Stephan Hough

hough-rachmaninov愛好家達の間で静かな話題となったピアノ協奏曲集をやっと入手して、ここ数日繰り返し聴いている。
確かに今まで世の中に多く出回っている演奏とは違う。単純にまず演奏が速い。
例えば第3番協奏曲の第1楽章の出だしなどは、他の多くのピアニスト達ならば、じっくりと切なく哀愁をこめて弾き始める。ここで如何に泥臭くロシアの濃厚さを表現するかが、この楽曲の大きな魅力ではあるはずなのだが、Stephan Hougeは全く違う。呆気ないほどに走りきってしまう。ところが実はこのHougeの演奏は、作曲者であるRachmaninov自身の残した録音に限りなく近いのだ。
はじめて聴いた3番は優等生Ashkenazyの模範的な演奏だった。その後Horowitzの圧倒的ダイナミックな演奏や、Bermanの濃厚で強烈な名演を楽しみながら、Arugerichの意味不明の演奏なども含め、数多くの3番がCDラックに貯まったころ、満を持してRachmaninovの自作自演盤を聴いた。ところが実にあっさりとして呆気なかった。今思えば、作曲家としては濃厚なロシア・ロマン派であったRachmaninovは、ピアニストとしては実に垢抜けたモダンな演奏家だったのだ。後世の我々が勝手に思い描いたロシア・ロマン派の演奏は、Rachmaninovと今回のStephan Hougeによって裏切られたようだ。
しかしこの裏切りの是非を語る資格は、自分にはない。演奏には決められたルールはなく、その演奏者と鑑賞者との相思相愛によって完成するものだろうから。

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2004.12.11

奥田耕士著「進化する老舗『福助』再生物語」

福助の新たな経営陣と、新旧社員たちの一年間を追った、スリリングなノンフィクション。
2003年6月21日、民事再生法の適用を申請した日、社員達それぞれの陰鬱な描写からこの本は始まる。その日は土曜日。呼び出しの電話で出社した社員達は、部屋の隅で声を潜め何事か相談をし合い、問い合わせの電話への対応に深夜まで費やす。帰宅すると家族や友人、既に退職した社員達からも電話が入る。どうなってしまうのか。何も分からないまま、一日が終わる。
福助は本業の衰退によって経営が傾いた。不動産投資や新規事業の失敗といったものではないだけに、建て直すには深刻だ。
投資ファンド「MKSパートナーズ」が出資する新会社福助が、旧会社福助から営業の譲渡を受け、経営を引き継いだ。MKSパートナーズの川島隆明が新会社の会長に就き、社長には伊勢丹のカリスマバイヤーとして有名だった藤巻幸夫が招かれた。冷徹な川島と熱血藤巻によるコンビが、福助の再生を始める。
しかし経営者が変わっただけでは、会社は再生しない。商売の仕組みや、社員の意識を根幹から変えるには、経営者ではなく、社員一人一人の行動がなければならない。社員達は苦しみながらも一歩一歩前進する。
この本には主人公がいない。ハッピーエンドでもない。しかし胸の熱くなるシーンがいくつもある。

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2004.12.05

"CROSSROADS GUITAR FESTIVAL"

crossroads.jpgEric Claptonの呼びかけによるチャリティー・ライブの2枚組DVD。多彩なギタリストの演奏が楽しめた。
特にJow Walshは予想外に面白かったし、我が師と仰ぐJohn McLauglinは一人異彩を放っていた。Steve Vai一門は、アクロバティックな速弾きの洪水で湧かせ、Robert CrayとJonny Langはシリアスな現代ブルースで唸らせた。Larry Carltonに至っては、Steely Danの名曲"JOSIE"を聴かせた。主催者Clapton曰く、「迷わずトリに決めた」というZZ Topもまた、フェスのノリに相応しい演奏を見せた。ただ、Jeff BeckとPat Methenyがカットさていたのが残念。
とにかく楽しいDVD。週末ビール片手に楽しむには最適。ギタリストならば、迷わず一緒にジャムってしまう。

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