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2004.11.20

丸谷才一著「挨拶はたいへんだ」

我が敬愛する文豪によるスピーチ集。とはいっても、講演のような長いものではなく、祝辞や弔辞、乾杯の音頭と言った2,3分程度のもの。小説は勿論エッセイの名手だけあって、流石だなと感心すること仕切りだ。
良いスピーチは、前置きがなく簡潔で、エピソードを含んでいる。その好例として、著作「忠臣藏とは何か」が文芸賞を受賞した式での挨拶。
「どこの家でもさうかもしれませんが、」といきなり始まり、「わたしは子供のころ、わりに大き目の服を着せられてゐました。すぐに丈が伸びるから、もつたいない、といふわけであります。」と切り出し、「これをわたしの姉は、『五ケ年計画』と言つてからかふのでした。」と聴衆を和ませる。が何を話し出したのかと少し不思議に思わせる。
その後、大きめのパジャマのズボンの裾を踏むようにしてはいて「浅野内匠頭」と得意になったと、スピーチのテーマを引き寄せ、「わたしはあのころから、忠臣藏を服装論的、衣装論的にとらえてゐたのかもしれません。」と見事に結ぶ。
スピーチにはいつもアドリブではなく、原稿を用意して臨むそうだ。突然会場で依頼されても、頭の中で原稿を組んでからスピーチするらしい。

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