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2004.05.23

Deep Purple "made in japan"

MadeInJ.jpgLed ZeppelinとDeep Purpleのどちらが好きか?と問われれば、迷わずZepなのだが、ライブ・アルバムに限っては、第2期Deep Purpleの1972年の"made in japan"に軍配を挙げる。
言うまでもなくZepとPurpleは、1970年代を代表するハードロックバンドの両雄であり、その方向性とスタイルには違いがあり、比較すること自体愚考だが、私感を言えば、Deep Purpleはjazzだ。5人のメンバーそれぞれが、飛び抜けた演奏(歌唱)技術を持ち、順次ソロパフォーマンスを披露する。これはまさにライブという演奏時間の制約を取り払った場でこそ充分に発揮される。事実スタジオ録音盤では退屈な楽曲も、ライブアルバムで聴くと、とてつもないスリルとエネルギーを感じる。この"made in japan"がその好例で、Deep Purpleの数多いアルバムの中で、最高傑作だと断言できる。
1曲目の"Highway Star"の疾走感は、これぞハードロックと言え、2曲目"Child in Time"でのGillanの叫び声は尋常ではない。3曲目"Smoke on the Water"のギターリフは、知らぬ者もないロック史上最も有名なフレーズだ。この3曲で既に、このアルバムの素晴らしさの7割が聞ける。
4曲目以降はインプロビゼーション大会が繰り広げられる。
4曲目"The Mule"ではドラム・ソロをフューチャーし、5曲目"Strange Kind of Woman"ではギターとボーカルの掛け合いをし、6曲目"Lazy"、そして20分を超える7曲目"Space Truckin'"まで、楽曲構成を一度無にして、演奏技術で再構築するというライブならでは取り組みをしている。
このライブアルバムの素晴らしさは、観客へのショーマンシップを排し、壮大なジャム・セッションに立ち会っているような気分になることだ。多分楽器演奏者の同志諸兄はジッとしていられなくなるに違いない。
今回これを書くに当たって、聞き直して発見があった。オルガンが右、ギターが左から聞こえる。おかしいぞ、Ritchieの立ち位置は常に右のはずだ。つまりこれは客席から観た配置の逆で、ステージ上から客席に向かった配置なのだ。なぜ今まで気が付かなかったのだろう。奇妙に思い調べてみたら、これはオリジナル盤だけで、最近売られている盤は修正されているらしい(修正しない方がいいのにね)。
最後に、Led Zeppelinの名誉のために付記するが、Zepのライブ・パフォーマンスはDeep Purpleを遙かに凌ぐ。ただ残念なのは、直径十数センチの金属板には収めきれないのだ。それに成功したのが、このDeep Purpleの"made in japan"なのではないかと思う。

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Comments

どもども。
このアルバムって、確か日本版「LIVE IN JAPAN」を欧米で
発売するときに「Made in JAPAN」の名前を付けたんですよね。
「Made in Europe」なんかもありますもんね。

「Made in JAPAN」の「Smoke on the water」のイントロの
ミスは、世界で一番有名なミスですね。おまけに、当時のギターキッズは
みんなその間違いを真似てコピーしたそうです。
(さすがにリアルタイム世代ではないので・・・)

音源としてはパープルのライブの中でも珠玉のものですね。
映像としては「カリフォルニア・ジャム」なんかもカヴァデールの
見事な声や、キレまくったリッチ-のギターぶっ壊し、アンプ燃やしが
いろんな意味で熱いです。

Posted by: deka2 | 2004.05.24 at 12:57 PM

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