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2004.04.30

内田洋子、シルヴィオ・ピエールサンティ共著「イタリア人の働き方」

副題「国民全員が社長の国」
イタリア産業の特徴は、零細・中小企業、家族経営、少数精鋭主義、職人気質、手仕事重視、等々。
その中で印象的なのは、スケールメリットの追求がないことだ。イタリアでは日本企業のような規模の拡大が、成功とは位置付けられていない。彼等は事業が軌道に乗っても、拡大に関心を示さない。会社の大きさよりも独創性、差異性を誇りとしている。その象徴であり、好例がフェラーリ社だろう。
さて本書では様々な仕事で成功し、今もそれを楽しんでいるイタリア人達が紹介されている。美貌の靴磨きに始まり、自転車や生ハム作りの職人、果ては悪魔払いやパパラッツィまで、取材を元に構成されている。
全員に共通しているのは、(当然のことだが)自らの意志でその仕事をしていることだ。決して誰かに命じられたり、生活するために渋々働いている訳ではない。彼等にとっては働く喜びもまた、歌い、食べ、愛する喜びに並ぶ快楽なのだろう。
イタリアでは今、子供の生まれる数より、起業の数の方が多いらしい。自分のスタイルでの仕事を突き詰めれば、組織に属するのは適さないと割り切っているようだ。
未だに大企業が無節操に尊ばれ、それに属することが喜びのように捉えている日本国とは、様子が随分違う。まず日本人は、大きさが強さであるような考えは捨て、組織の美しいサイズを再考すべきだろう。その中で自分を中心とした小さな組織が好ましいと判断したら、そこで起業すればよいと思う。無節操な起業奨励も感心できない。

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