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2004.02.07

中曽根康弘・梅原猛共著「政治と哲学」

政治家と学者の対論集。お互いの生い立ちに始まって、思想、文化、外交、宗教と幅広い対話がされている。
中でも中曽根氏が披露した運輸大臣時代のエピソードが面白かった。
日ソ航空協定の報告で参内したとき、昭和天皇に司馬遼太郎の「殉死」に書かれた乃木希典切腹前日のことを尋ねた。その日、幼少の秩父宮、高松宮と共に乃木から「中朝事実」の講義を受けた昭和天皇は、乃木の様子に不審を感じたと司馬は書いていた。中曽根氏はその事実を確かめたくて、恐れ多くも直接天皇に尋ねたのだ。天皇の答えは「そんなこともあったかもしれないね」。中曽根氏は持参した「殉死」を置いて帰った。その後昭和天皇が「殉死」に目を通したかは定かでないが、日本近代史の1ページとして残したいエピソードだ。
ただこの本の終わりに近付き、「中曽根大宇宙教」などという独自の宗教観が登場してきたのには閉口した。

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