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2004.01.25

工藤かずや原作・池上遼一作画「信長」

再発コミック全8巻。但し最終第8巻は初出。待望の完結。
1980年代後半に第7巻まで単行本として発刊されたが、背景に描き込んだ城郭などの建築物が、ある写真家の作品からの模写だったため問題となり、最終の第8巻が未発刊のままになっていた。今回それらの問題をクリアしての全巻再発。当時第7巻まで買い揃え愛読していたが、本能寺を前に未完に途切れ、随分残念に思っていた。
織田信長を取り上げた小説やドラマ、映画、コミック類は数多くあるが、その中でも本作は最高傑作だと思う。
優れた小説家達ほど信長の巨像に距離を置いている。司馬遼太郎は「国盗り物語」で、信長ではなくむしろ光秀を書くことで信長像を描いている。ドラマや映画などの映像作品では、役者が信長のキャラクターに溺れて陳腐な出来になってしまっていることが多い。NHKの大河などはその悪例だ。
それらに比べ本作は信長の本質に迫り、その冷徹さが見事に表現されている。日本史上最強の独裁権力者であり、軍師も必要としない稀有の大戦略家が、いくつものエピソードを積み重ねて描かれ、読み手に殺気と共に迫ってくる。
ちょっと褒めすぎかもしれないけど、それほど読み応えのあるコミックだ。

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